法定福利費と経理について
新型コロナウイルス感染症によりに罹患された方々に謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早いご快復を心よりお祈り申し上げます。
また経済活動でご苦労されている皆様、頑張っていきましょう。
さて土木建設業では昨今法定福利費について、元請負業者は発注者に対して随分細かく管理されているのをご存じでしょうか。現場で従事する企業だけでなく元請・下請契約書にも法定福利費を明記する義務がございます。
法定福利費とは雇用保険・健康保険・労災保険・年金保険等を纏めた費用です。
さて建設業では以前にも書きましたが「経営事項審査」といいまして、決算を元にして各種の企業情報(営業年数・社員数・工事種別・重機台数・負債・・・と多種にわたる条件付けをもって格付が行われます。当然保険等の法定福利費の案件も明記されています。
この審査は県等の公共が審査しますので、全ての裏付書類が必要となります。そして審査時に法定福利費の履行がNGの場合は、その項目が改善されない限り入札参加ができません。また下請工事でも公共工事では契約をしてはいけないことになっています。この審査はかなり厳格に行われています。各社の運命がこの審査にかかっていますので審査側もかなり慎重にならざるを得ないのです。
上記で書いた内容はどの業界でも当たり前に行われていなければならないのですが、建設業は映像や昔の個人体験等の情報をいまだに言われている方がいらっしゃいます。その為、誤解を招きやすいのか時々質問される事があります。そんな業界だからこそ「見える化」が進んでいますし、認定も損得関係のない公共側が行っているのも現状です。
意外に思われるかもしれませんが、建設業はかなりスマートな業界になっていると思っていただければ嬉しいです。